カメラの話。止まったらまた再開すればいい

昨年、「親友が遺したカメラを使って、写真をイチから学ぶことにした」という記事を書きました。

絞り、シャッタースピード、ISO。逆光と三分割構図。学習ステップまで自分で整理して、「ここから始めます」と宣言したんですよね。

で、そこから何をしたかというと、正直ほとんど何もしていません(笑)

たまに調べ物をして、持ち出した日も少しはあったけど、体系的に学んだとは言えない。モードダイヤルの蓋が取れていて、いま何のモードなのかも分からない状態でした。

なんというか、象徴的です。

この記事では、動けなかった反省と、機材をどうするか悩んだ経緯、そしてこれからどう進めるかをまとめます。自分への仕切り直しの記録です。

目次

なぜ動けなかったのか

振り返ると、理由はだいたい3つでした。

1. 「何を学ぶか」は決めたけど、「いつ、何を撮るか」を決めていなかった

前回の記事では、学習ステップを丁寧に整理しました。でも、それは「知識の順番」であって、「行動の予定」ではなかった。今週何を撮るのかが決まっていないと、カメラは棚に戻ります。

2. 「勉強の時間」を別に取ろうとしていた

仕事も柔術もある中で、カメラのためだけの時間を作るのは難しい。後回しにし続けて、気づけば年が変わりそうになっていました。でもよく考えると、道場でも大会でも家でも、撮るものはもう目の前にあったんですよね。

3. 記録を残していなかった

柔術では「振り返りの丁寧さが上達の鍵」とわかっているのに、カメラではそれをやっていなかった。前回の記事で「撮った後に3枚だけ振り返る」と自分で書いておきながら、その仕組みを作っていなかったんです。

つまり、「やる気」ではなく「仕組み」が足りなかった。今回はそこから直します。

6Dを「写真用」として残すと決めた

EOS 6Dは2012年発売の一眼レフです。もう十数年前のカメラで、世の中はミラーレスが主流。キヤノンも新しいレンズはほぼミラーレス用(RFマウント)しか出していません。「これから本気でやるなら、新しいカメラを買ったほうがいいのでは」とかなり悩みました。

調べて分かったのは、6Dは写真なら今でも十分通用するけど、動画は厳しいということです。

得意なこと苦手なこと
写真フルサイズで暗い場所に強い。約2000万画素で物撮りやブログ用には十分。SIGMA 85mm F1.4と組めば、背景が大きくぼけた写真も撮れるAFが古く、瞳を追う機能がない。動き回る子どもや速いスパーリングは歩留まりが下がる
動画―フルHD止まり。撮影中のピント合わせがほぼ使えない。画面も動かせない

特に、道着の物撮りのように「被写体が動かない、三脚でじっくり撮る」写真なら、6Dの弱点はほとんど問題になりません。それに、この古いカメラのほうが、設定を自分で考える分だけ、露出の仕組みが身につきそうな気もしています。

前回の記事で、「親友の形見という物語に比重を置かないようにしよう」と書きました。その考えは今も変わっていません。残すのは思い入れではなく、写真を学ぶ道具としてまだ十分使えるからです。とはいえ、使い続けられる理由がちゃんとあったことは、ちょっと嬉しかったです。

そこで、6Dは写真専用として使い、静止画の勉強はこのカメラでやることにしました。現像は、キヤノン純正の無料ソフト「Digital Photo Professional 4」から始めます。

動画はZV-E10 IIが有力?

写真は6D。じゃあ動画はどうするか。候補にしたのは次の3台です。

機種印象今回選ばなかった理由
Sony α7C IIフルサイズで、本体に手ブレ補正もファインダーもある。1台で写真も動画も完結するボディだけで約28万円。6Dを写真用に残すなら、役割が重なる
FUJIFILM X-M5小さくて、撮って出しの色(フィルムシミュレーション)が魅力写真を楽しむカメラ。バッテリーが小さく、長回しには不安
Sony ZV-E10 II4K 60p、10bit。瞳AFが優秀で、バッテリーも持つ。ボディ約15万円―(これに決めた)

決め手は、「写真は6D、動画は別のカメラ」と役割を分けたことです。そう決めると、動画用に作られたZV-E10 IIが一番無駄がありません。大会では6Dで写真、ZV-E10 IIで動画と、2台を同時に使えるのも大きいです。

マイクは手持ちのDJI Mic 2、編集は無料のDaVinci Resolve。縦型のショート動画や手軽な記録はiPhoneに任せます。

ちなみに、この機材の整理は、AIに相談しながら進めました。「ぶっちゃけこのカメラで写真を楽しめますか?」みたいな素朴な質問にも、写真と動画を分けて答えてくれたので、頭の整理になりました。

まずは柔術と家族を撮る

反省を踏まえて、今回は「勉強のために撮る」のではなく、すでにある生活の中で撮ることにしました。

柔術の試合と練習

年に何度も大会に出て、道場には毎週通っています。道場は暗くて動きも速いので、露出の練習にはもってこい。仲間の試合を撮れば喜んでもらえるし、自分の試合の振り返りにも使えます。

家族の記録

子どもの行事や、公園で遊ぶ姿。スマホでも撮れるけど、たまにはちゃんとしたカメラで残しておきたい。この先の人生で一番見返したくなるのは、たぶんこういう写真や動画だと思います。

進め方:12週間、週に1テーマ

前回は「知識の順番」だけでしたが、今回は週ごとに何を撮るかまで決めました。写真と動画を交互に進めます。

時期テーマ題材の例
1〜2週目露出(絞り・シャッタースピード)85mmでF1.4・F4・F11を撮り比べる、練習のスパーリング
3〜4週目光窓際で家族を撮る、道着の生地感
5〜6週目動画の基礎とカット編集練習を三脚で撮って30秒にまとめる
7〜9週目構図、音声、物撮り大会会場、インタビュー、商品写真
10〜12週目ショート動画、色の仕上げ、3〜5分の動画大会の振り返り動画を公開

そして今回こそ、記録を残します。紙のノートには「やったこと/わかったこと/次やること」を3行。写真と設定値はデジタルで並べて残す。柔術でやっている振り返りを、そのままカメラにも持ち込むつもりです。

おわりに

「がんばります」と書いて、動かなかった。それを記事にするのは少し恥ずかしいです。でも、大事なのは、止まったことより、また始めることだと思っています。

とりあえず、モードダイヤルの蓋がなくても、背面の液晶を見ればモードはわかる。ちょっと不格好な6Dを持って、少しずつ動き出します。

このブログでも、進捗や撮った写真・動画をときどき報告していきます。次に報告がなかったら、また止まったんだなと思って、そっと背中を押してください。

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