GMO社長の夢の経過を調査。『一冊の手帳で夢は必ずかなう』熊谷正寿

書評・読書の実践

どうも、ここ一年で手帳の使い方がブレてしまっているノブです。

手帳術に関しては、熊谷正寿氏の本書と、奥野宜之氏『情報は1冊のノートにまとめなさい』を参考にしてきましたが、自分の中でスタイルを転換しようと試行錯誤した結果、いろいろとブレてしまいました。

両氏のやり方で10年以上うまくいっていたのに新たなスタイルを取り入れようとして失敗しました。
何事も試行錯誤あってこそなので、また新しいやり方に挑戦することもありますが。

逆にいうと、熊谷氏の手帳術はそれだけ完成されているということですね。

今回の記事は以下の人にオススメです。
・手帳が有効活用できていない。
・何事も長く続けられない。
・目先の仕事に追われて、自身の目標に近づけていない。

 

熊谷正寿ってどんな人?

株式会社GMOインターネットの創業者。現在も代表取締役を務めておられます。

GMOのサービスって、社会的インフラとしてなくはならないものばかり。

多くのサイト運営者が「お名前.com」でドメイン(〜.comや〜.jpなど)を取得していますよね。僕のドメインもそうです。

ネットインフラの他にもFX、決済、仮想通貨、証券取引など。
うちの会社はGMOペイメントの決済代行を利用していますし、公私ともにお世話になっています。

熊谷社長と、彼の手帳です。


AllAboutから引用。後に詳述)

今回ご紹介する手帳はこれです。

やばい。セカンドバッグ並み!

でも、これ手帳なんです。

空港で「そのバッグの中身を見せなさい」と言われたこともあるとか。

熊谷社長の略歴

  • 1963年 長野県生まれ。
    高校中退後、父親が経営するパチンコ屋を経営して、店舗を任される。
  • 1991年 27歳で起業。最初に始めたのがダイアルQ2の出会い系サービスの中継。(当時はパソコン通信)
  • 1995年(32歳)の時に、現在のGMOのベースとなる業務を開始。(社名をインターキューに変更)
  • 1999年、36歳で上場。

実に破天荒で豪快な生き方をされていますね。

それでは、本題である本の話をします。

以下、熊谷氏の手帳術を「熊谷式」と書きます。

熊谷式はスケジュール管理術ではない!

最近は多くの方がスマホでスケジュール管理をしていますね。

スケジュール・タスク管理だけならスマホの方がいいでしょう。スマホは必ず手元にあるし、修正もラク、アラート機能もある。

しかし、熊谷式の手帳はそれだけにとどまりません。

夢に近づくために15年後、来年、来月、来週、今日とそれぞれで何をすればいいかを確認するためのものです。

そして日々の仕事で終われ、霞の向こうに消えそうになる夢をもう一度自分に引きつける役割があります。

せっかくカタチにした夢も、放ったらかしにしておいたら、ただの落書きになってしまいます。この夢を一時たりとも忘れないようにするために、自分と一体化させておく必要がある。
そう考え、手帳を利用することを思いつきました。

それでは、夢に向かって自分の行動を管理するには?

熊谷手帳は3部から構成される

夢手帳行動手帳思考手帳の3部から構成されます。

「手帳」と名前はついていても、三冊の手帳を用意するわけではなく、一冊の手帳に3つの区分があるということです。

1. 夢手帳

熊谷式の核となっているのは、この夢手帳です。

1-1.やりたいことリスト

片っ端から、やりたいこと、欲しいものを書きます。

以前このブログに同趣旨の記事を上げましたが、とにかくやりたいこと・欲しいものを片っ端から書くのがコツです。

以前僕が書いたブログと同じです。
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1-2.夢人生ピラミッド

前述の「やりたいことリスト」に並べた項目を6つのパートに分ける。

  • 健康
  • 教養・知識
  • 心・精神
  • 社会・仕事
  • プライベート・家庭
  • 経済・モノ・お金

この6つはさらに3段階に分割でき、ピラミッド型になっています。

  1. 上段・・・「経済・モノ・お金」
  2. 中段・・・「社会・仕事」、「プライベート・家庭」
  3. 下段・・・「健康」、「教養・知識」、「心・精神」

さらに、それぞれの項目の中で「究極の目標」を定めます。

ノブの夢・人生ピラミッドです。(昨年作成したもの)

1-3.未来年表

「夢・人生ピラミッド」が完成したら、それを年表に落とし込む。

差分を書く!なるべく具体的な数値で書く。

ノブの未来年表です。

2. 行動手帳

2-1. 長中期スケジュール

年・月単位で進めることリスト

2-2. 短期スケジュール

週・日単位で進めることリスト

この行動手帳は「1. 夢手帳」を期間ごとに分けたものです。夢や目標をいかに具体的な行動に落とし込めるかが重要です。

さらに、日々のToDoリスト、「戒め・名言・行動規範」を集めた項目があります。

3. 思考手帳

ミーティングの整理や、新規事業を思いついたときにチェックする項目があります。(仕組み化することで漏れを防ぎます)

そのほかに本書に書かれていること

実は本書において熊谷式の手帳術について書かれているのは、全体の3分の1です。
残り3分の2は仕事術などについて割かれています。

そのほか書かれていること

仕事術、勉強術、情報収集・整理術、時間想像術、経営の極意など。

具体的には

  • すべての目標を数値化する
  • 礼儀正しさに優る攻撃力はない
  • 「ながら」行動を多用する
  • 一番になれないことは、最初からやらない

という話が、手帳の活用と絡めて書かれています。

熊谷社長の夢の経過を追ってみた

「五十五年計画」

熊谷氏は最初に作った15年の計画を順調に実現して、今度は五十五年計画(88歳まで)を作ったそうです。

「五十五年計画」をスタートさせて、すでに五年ほどが経過しているわけですが、今のところ順調に計画をトレースさせています。この調子で行けば、2009年までに売上1000億円を達成するという夢のような目標もクリアできると、確信を一層深めています。

あわや倒産の危機


Stockclip『GMOインターネット』より引用

本書が出版されたのは2004年。

2005年にGMOは某消費者金融を買収しました。
しかし、それから間もなく貸金業法が改正され、グレーゾーン金利の廃止(消費者金融などの貸付金利が29.2%→20.0%)や総量規制などが制定され、GMOは巨額の負債を抱えて債務超過に陥りました。2006年、2007年のグラフにそれが現れています。

熊谷氏は毎日「諦めない」という言葉を手帳に1年以上書き続けて乗り越えたそうです。
しかも、私材を全て投げ打ったそう(計170億円!)。なんという精神力。

関連記事:
GOLDDUST『GMO熊谷正寿代表が忍耐力でハゲタカファンドを追払うシーン』

現在の数値:V字回復

本書の最後は『手帳を片手に十兆円企業を目指す』という見出しで締めくくられています。

私の挑戦はまだまだこれからです。「五十五年計画」に、
「私が88歳を迎える2051年、GMOをグループ会社202社、従業員20万人、売り上げ10兆円、経常利益1兆円の会社にまで成長させる」
と記載しているように、私はとてつもなく大きな夢を描いているのです。

本書の出版時点(2003年度)、現在(2017年度)、2051年の数値を並べてみます。

2003年 2017年 2051年
グループ企業 15社 111社 202社
従業員数 800名 5670名 20万名
売上(連結) 156億円 1450億円 10兆円
経常利益 19.5億円 167億円 1兆円

 

このペースで行けば、もっと早く達成しそう。

前述の危機によって計画を大幅に修正することになったと思いますが、その後GMOは大幅な成長を続けています。

『すべての人にインターネットを』という理念は、サービスとして一般にも浸透しているように思います。今後も応援したい企業の一つです。

僕も熊谷社長を見習って、手帳を使って夢と自分を近づける習慣を維持したいと思います。夢と行動管理以外にも手帳を使っているので、このブログでも紹介していきたいと思います。

それじゃ、また。

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