最近東京から神奈川に引っ越したノブです。
神奈川といっても家から川一本向こうが東京で、毎日都内で仕事をしているため、いまだに神奈川県民であることに実感がありません。
なんちゃって脱東京したわけですが、いずれは海外を含めて好きな場所に移住して好きな仕事をしたいなと思っています。
今回ご紹介する『脱東京』に紹介されている方々は本格的に脱東京を実現した方ばかりです。
ざっくり見出し
こういう人にオススメ
- とりあえず東京出てみるかと考えている人
- 都会出身で地方移住には興味があるが不安を抱えている人
- 地方移住してから困らないスキルを身に付けたい人
イケハヤさんの『まだ東京で消耗してるの?』は有名ですね。
意識が高くビジネススキルのある人が地方でビジネスをする例は増えていくのかもしれません。
本田直之さんってどんな人?
以前書いた記事に詳しいプロフィールを紹介しています。
東京から地方に行くイメージの悪さ
東京から離れるってどちらかというと、都落ちみたいなイメージがありませんか?
「上京」という字は、読んで字のごとく、ウエにアガるという。では、逆は?というと、下京になりそうだけどそういう言葉はありません。
こうしたイメージに引っ張られて、東京を離れることをマイナスに思っている人もたくさんいると思います。
しかし、よく考えると、東京で仕事をする理由というのは、モノカネヒトが集まりやすかったからです。テクノロジーの進歩で一箇所に集中することはなくなってきていますね。
僕も東京に憧れてきたタイプ
≫関連記事:30歳までに上京すると決意して、仕事を辞めて29歳11ヶ月に引っ越した話
「なんとしても20代のうちに東京へ」と思いつつ、29歳11ヶ月で東京に移住しました。
最近、僕がコンサルティングしている経営者も東京に支店を出しました。1番の動機は、「とりあえず東京で勝負したい」。僕もそうですが、こういう人って多いと思います。
東京ってやっばり楽しい
僕が上京したのか2015年4月。この本が出たのは同年9月。
東京に来たことを後悔したことは、一度もありません。いずれは東南アジアや中東で仕事したいなと考えていて、色々情報収集をしていますが、しばらく東京から離れることはないでしょう。
本書に登場する方々は真逆です。東京にいた人たちが地方での起業や移住して、そこで活躍されています。
僕みたいにとりあえず東京に出ようとする人には新しい視点を得られる本です。
本書の構成
- 第1章 あたらしい移住の流れ
- 第2章 あたらしい移住のメリット・・・この2つの章は本田さんが「あたらしい移住」ついて説明しています
- 第3章から14名の脱東京を遂げた方々のインタビュー・・・この章が全体の6割を占めています。
- 第4章 脱東京を進める企業・行政の取り組み
- 第5章 あたらしい移住を成功させる22のスキル
「あたらしい移住」とは?
これまでの移住というのは、現役を引退した人が田舎に引っ越す、あるいは何か震災や災害等が理由で地方へ引っ越す、といったものでした。
あたらしい移住は、一箇所に定住するわけではありません。2拠点、3拠点を行き来しながら仕事をしている人もたくさんいます。その時々や場所ごとに最適のライフスタイルを模索しています。
重要なのは、自分の意思で能動的に住処を選んでいることです。
これまでの移住 | あたらしい移住 |
シニア層 | 若手 |
地域の会社に所属 | 地域以外の仕事 |
一つの仕事 | 複数の仕事 |
移住先を選ぶためのポイント
全ては紹介しませんが、本書では18のポイントが紹介されています。
「物価が安い」、「人がいい」、「文化の魅力」、「食がいい」、「仕事を起こしやすい」など。
これらを全てを満たす街はないと思いますが、半分でもあれば候補に上がります。
また、住んでみないとわからないことも多いですし、再度移動できるように、今からどこでも仕事ができるスキルを身につけておくのは大切ですね。
本書に登場する人たちは凄い人ばかり
本書に登場する人の多くは大手企業で活躍した人や起業家なので、「自分にはこんな生き方・働き方はとてもできない」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
この方々の真似はできなくても、エッセンスは得られます。あとは、何かを得ようとすれば、犠牲にするものはあるし、リスクを冒してでも自分の居場所を模索するという姿勢は見習うべきです。
普通の人にできることでいうと、まずは地方に移住して多少遠くてもその地域の会社に勤めるのありかと。別にデュアルライフにしなくたっていいわけですから。そのうち自分でしかできないスキルやサービスを育てるのもありです。計画を持って順序立てて達成して行くのがもっとも確実な方法です。
東京を経験することで移住が見える
本書に登場する人の多くは東京出身や、学生・社会人の初期を東京で活躍した人が多いです。
東京で揉まれてスキルを上げてから、どこでも生きていけるスキル、人脈を育んだ方がほとんどです。
逆説的ですが、東京以外で住むためにまずは東京に住むというのもありだと思います。
東京でないといけない理由について考える
本書に登場する中矢誠一さんの言葉は印象的でした。
東京に住む理由って何だろう?と考えた時、やっぱり仕事がありました。でも、仕事以外に住む理由はなかったわけです。別に遊びたいわけでもなければ、何か欲しいものがあるわけでもない。だから、東京に住む理由はないなと気づきました。
これは多くの人が見落としている点です。とにかく東京にいれば大丈夫という安心感に安住している人って多いと思うんですよね。
あと5年も経たずに東京の人口は減っていきます。日本全体の人口も減っていますし、市場が大きいところでしか通用しないことは大きなリスクになります。
雇用の創出という最大の問題
僕はど田舎出身です。岡山県の和気町という山に囲まれた地域で20代半ばまで過ごしました。
知り合いにNさんという方がいます。Nさんは東京出身で、20代半ばに和気町に引っ越しました。
僕とは真逆の動きをしています。
和気町ではたくさんの移住者を受け入れています。先月帰省した際にNさんを僕の実家に招いて、移住の問題点についてヒアリングしました。
政府が若者の移住を推進するために各種制度・補助金を充実しているので、地方への移住は増えているようです。
しかし、どれも期限があるものが多く、一番のネックになるのは雇用です。
これはどこの地域でも言えることでしょう。
雇用をいかに創出するかによって地方移住の増加が決まります。
もちろん行政の支援と個人のスキルを別に考える必要はありますが、
クリエイティブな仕事をしている人は東京にこだわらずどんどん出て行くほうがいいでしょうね。
まとめ:脱東京の先へ
本書を読んで、よりどこでも食べていけるスキルの重要さについて考えさせられました。
スキルが少ない、あるいは一つの会社、地域に依存する働き方しかできなければ、住む場所まで固定されてしまうということです。
インターネットが普及して、その場所でないとできない仕事というのは少なくなっています。
これまでの価値観・固定観念でライフスタイルを決めるのはもったいないですよね。本書は『脱東京』という、東京からの脱却というのがテーマですが、本質は「脱・固定化」とも言えます。
僕はマーケティングの仕事をより深く学んでどこでも仕事ができるようにしていきます。
脱東京に関して面白いアイデアをお持ちの方はぜひコメント欄にお書きください。