こんにちは、ノブトウです。
不妊治療を受けている人がどんどん増えているそうです。
一方で耳にするのは男性側の無理解・非協力など。
男性の不妊治療の最初のテストといえる精液検査。
皆さんが思うより難しくもないし、恥ずかしくもありません。費用も時間もさほどかかりません。
今回は、僕が精液検査を受けた時の話を書きます。
通常クリニックのHPには載っていない赤裸々ノウハウも書いています。
これを読んで「めんどくさいから奥さんに原因がないとわかってからでいいや」とか、「いい結果が出なかったらどうしよう」と不安に思っている男性諸氏の背中を押せたら嬉しいです。
これから精液検査を受ける男性はぜひ参考にしてみてください。
申し込みと当日までの注意点
1. 申し込む
男性不妊専門クリニック、レディースクリニックなど、不妊治療を専門に行なっている医院・病院で申し込みましょう。
どこのクリニックでも手順・注意点は変わりません。
精液検査の費用は、およそ5,000円〜10,000円。
クリニックによって幅があります。
重要な項目はどこでもチェックしてくれます(後述)。数は少ないですが、保険適用できる機関もあるのでHPなどでチェックしましょう。
多くの方は既婚者だと思うので、奥さんがまず最初にクリニックに行くと思います。その治療時に精液検査について聞いてもらって日時も設定してもらうのがスムーズです。
もちろん男性が単独で検査を受けることも可能です。
2. 採取場所の確認
採取場所は主に2つ。
クリニック内の採取室or持ち込み(自宅やその他の場所)。
持ち込みの注意点
採取して30分〜数時間以内にクリニックに持ち込まないといけません。∵射精直後から精子の運動は鈍りはじめ、死滅していきます。
自宅以外での射精は大変かと思いますが、移動中のリスクや保温を考慮すると、クリニックで採取することをお勧めします。
後述する「禁欲」についても当てはまりますが、妊活・不妊治療における男の負担は女性に比べて非常に少ないです。一方、女性にはいろんな検査が待っています。痛みをともなく検査もたくさんあります。ですので、このくらいの慣れや我慢は必要ですよ。
3. 採取までの禁欲=自慰・セックスなど射精禁止。
クリニックによって「検査日までに2〜5日」、「3〜7日」と日数が異なります。僕はあいだを取って禁欲を4日間に設定しました。
ちなみに、1週間以上の禁欲は生殖能力を下げると言われています。
ためればためるほど濃いもの(?)が出ると勘違いしている方もいますが、そんなことはありません。生産量が減ると、工場(精巣)は「そんなに作らなくてもいいんだな」と判断して、減産をはじめます。注意しましょう。
4. ストレスをとにかく減らそう
肉体的・精神的なストレスは生殖能力に悪影響を及ぼします。
僕のケースだと、初回の結果が非常に悪く、2回目の検査を受けました。初回の検査を受けたときはタフな仕事をしていたのでクタクタでした。初回と2回目で検査結果に10倍以上の差が出ました。ストレスの影響は大きいです。
当たり前ですが、検査のためにストレスを一時的に減らしても意味がありません!普段からストレス軽減を心がけましょう。
本番前に練習しよう!
ここからはクリニックのHPに書いていないノブの独自ノウハウを紹介します。
(たぶんデリケートな内容なので医療機関の公式HPでは書けないのでしょう)
これだけは言っておきたい。
練習しておこう!
以下、採取時にあなたが悩むことついて詳しく説明します。
精液検査当日。採取にのぞむあなたが直面する諸問題
1. 早漏と思われないかという自意識過剰問題
「採取室から早く出過ぎたら早漏と思われないか?」などどうでもいいことも浮かんできます。これは瑣末なことですが。
2. 座る姿勢の問題
採取室に入った瞬間に、「どういう姿勢ですればいいの? 座る? 寝る?」と悩む。
多くの採取室のシートはリクライニングになっていますが、どの角度で座るかは重要です。
3. 各ツールの配置問題
さて、あなたはシートに腰掛けました、あるいは横になりました。
それぞれのツールをどこに配置するすぐにわかるでしょうか?
右手はペニス、左手はケースを持つ、ここまではわかるでしょう。
・DVDプレーヤーのリモコンはどうする?
・精子をケースに出し終わった後はどこに置く?
・ティッシュはどこに用意する?
これを少しの乱れもなく処理し、タスクを完了することはできるでしょうか?
うまく例えられないけど、マニュアル車に乗りながら裁縫をするほどは難しくないけど、オートマ車に乗りながら耳かきをするよりは難しいです。
4. ケースの向き
採取室に入ると、このようなケースを渡されます。
突然ですが、問題です。
公園の水飲み器をイメージして下さい。あなたの手元にはヨーグルトのケースがあります。
さて、上に吹き出る水をどう受け止めますか?
(どうでもいい話なんだけど、これってペニスの形にやや似てますね(笑)。正式名称は立形水飲水栓というらしい。今知りました)
これと同じことが精液検査にも当てはまります。
ペニスは上向きなので、カップを上からかぶせるように持っていくと、射精する際に垂れ落ちてしまいますね。じゃあ下向きにする? あらら、それだと体勢をどうしましょう。
下向きにピンポイントの位置に射精できるなんてAV男優くらいでしょう。
右手でペニスを擦っている間、ケース片手に「どっちの向きに出せばいいの?」と余計なことを考えていると、射精する直前に焦って量が出ないことが多いです。
実際に僕は余計なことに気を取られ、集中できなかったのでいつもより量が出ませんでした。
これらに気をつけたことで、
初回1.0mL⇒2回目3.8mLと4倍近い量が出ました。
せめてイメージトレーニングでいいので想定して準備しておいてくださいね。
ところで、この採取方法って改善はされないのでしょうか?
僕が初めて検査した日の前夜に始まったドラマ『隣の家族は青く見える』(テーマは不妊)でも、主人公の松ケンは同じくカップのようなもので採取していました。
カップではなくコンドームのようなもので採取するとか、改善の余地がありそうです。
オカズは自分で用意しておけ
クリニックにあるオカズはDVDかネット配信です。
僕がいったクリニックの採取室には30枚ほどのDVDがありました。
正直僕の好みに合いそうなものがありませんでした。。。それも初回の結果が良くなかった要因だと思います。
自分の好みのものがないということは十分ありえます。
ちなみに全てモザイク有りです。
無修正のAVに慣れている人はあまり興奮しないのではないかと思います。
自分で用意した動画を視聴することをお勧めします。
採取当日の流れ
1. 問診票を書きます
同時に受ける項目にチェックをしれます。
僕は血液検査も受けました。性病チェックも入っています。
(全般的に保険を使わないクリニックは何かとオプションを提案してくるのですが、せっかくなので受けることにしました)
2. 採取室に移動
名前を呼ばれてスタッフに採取室に連れて行かれます。採取後に精液を提出する場所も教えてもらいます。
前述の採取容器を渡されます。
3. 採取室の様子
個室ビデオ室より立派 です。
こんな感じで大きな画面とDVDプレーヤーがあります。シートはリクライニングになっていて、大きなタオルが敷かれています。
部屋に入ったら忘れず鍵を閉めましょう。
手順や注意書きはしっかり読みましょう。
手を洗っていざ採取スタート。
時間は無制限ではありませんが、後ろに人が控えていない限りは落ち着いて射精しましょう。
このブログを読んだ方はちゃんと準備していますよね。
You Can Do It!
4. 提出する
さて、出し切ったらケースの蓋を閉めて、手を洗います。それを提出して終わり。
待合室に戻り、名前が呼ばれたら会計をして帰宅。
5. 結果を受け取る
結果は翌日〜数日内に出ます。僕の場合は一週間後に妻の検診日だったので、妻に検査結果を持ち帰ってもらうことにしました。
問題なければそれで終わり。
問題があれば何度か受けて、それでもダメだったら・・・治療が必要になります。
ノブの検査結果。各項目の数値を紹介
全然ダメだった初回の結果
これはかなり悪い数値なのですが、ひとつひとつ見ていきましょう。
5つの主要検査項目
まずは定義を抑えよう。
検査機関によってはたくさんの項目があると思いますが、主要な項目は以下の5つです。(僕の検査結果では右側の手書きの数が総精子数)
精液量(mL)
射精1回分の精液量
総精子数(単位なし)
精液(射精1回分)に含まれる精子の固体総数
濃度(×100万 / mL)
精液1mlあたりの精子の固体総数
運動率(%)
射精1時間以内の精液において、活発に運動をする精子の割合
奇形率(%)
正常な精子の形態率。「正常形態精子」という表記もある。
WHOの基準値
それでは次に、どこからが正常なのかについて説明します。
WHOの基準値(2010年)は以下の通り。ただし、これはあくまで基準値なので、実際に自然妊娠を望むならより高い数値であることが望まれます。
精液量 | 1.5ml以上 |
精子濃度 | 1ml中に1500万個以上 |
精子運動率 | 40%以上 |
正常形態精子 | 4%以上 |
いかがでしょうか? ある項目は満たし、ある項目は足りていないということもあるかと思います。総合的な判断は医師に任せましょう。
ちなみに、各数値はその日のコンディションによって大きく変動します。複数回受けることをオススメします。
僕も1回目は「これでは到底妊娠する数値ではない」というくらいの悪い数値が出ましたが、2回目の検査ではほぼ基準値通りの結果が出ました。
妻に再検査を告げられたときの心境
初回:驚愕の結果が・・・
精液検査を受けた一週間後に妻の検診が予定されていました。
僕は自分の精子はまともだと思っていたので、結果もすぐに聞こうとせず妻の検診時に一緒に教えてもらうことにしていました。
検診を終えた妻が帰宅してしばらく経って、思い出したように「ええっと。再検査だって」と言いました。
「ハハハ、冗談だよね」
「ううん、ほんと。まあ複数回受けてみないとわからないからもう一回再検査してみてみましょう」
まさか
まさか
まさか
俺にかぎって!
大抵の男性はこういう風に思うことでしょう。
僕は切り替えの早いタイプなので、それ以上考えることはありませんでした。もう一回ダメだったら後のことはそのとき考えようと。
2回目の採取にあたって
ちゃんと寝て、ちゃんと食べてという当たり前のことを実行しました。
そして、オカズをきちんと用意して、練習もしました。
前日、僕がストレスをためないようにとの配慮なのか、いつも厳しい妻が不気味なほど優しかったのを覚えています笑
まとめ
また繰り返しますが、検査時の射精は普通には行うことのない行為です。検査当日を想定した準備をしましょう。
あとはまともな検査結果を出すために摂生を心がけるのも必要ですが、検査の時だけ頑張っても意味がありません。普段から規則正しい生活を心がける必要があります。
現在、僕の妻は妊娠7ヶ月です。なんとか僕の精子が奥さんの卵子にたどり着いたようです。無事に安定期も後期に入りました。
二人目の子供を持つこともあるので、ここに書いた内容は未来の自分に当てたメッセージでもあります。
この記事が精液検査に挑む男性諸氏のお役に立てたら嬉しいです。質問があればお問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。
それでは、また。
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