リリース初期はあなたの理念への共感で商品を買ってもらう【実は正攻法】

ビジネス戦略・営業

こんにちは、ノブトウです。

前回の記事
で、とにかく営業しようという話をしました。

とはいえ、いざ売ろうとしても、リリース初期の製品(サービス)はそんな簡単に売れません。

リリース初期の製品(サービス)なら、なおさら。大量生産、仕組み化もできないので、安く提供するというのも難しい。

では、どのように売っていくべきか? これについて解説します。

これから新しくサービスを始める人、ベンチャー企業の営業担当の方はぜひ参考にしてみてください。

結論から話すと、理念への共感で商品を買ってもらうという方法です。

あなたがサービスを始めたきっかけは何ですか?


そもそもの話から始めましょう。

あなたが自分で商品を作ろうと思ったからには、理由がありますよね?

取り立てて大きな社会問題の解決などは考えていなくても、現状に不満があるから新しいサービスを作ったのだと思います。

まさか儲かりそうだからと作ったという方がいたら困るのですが(笑)、もしそうであれば、いま儲かっている事業者よりも良いものを提供しないと結局あなたは彼らに駆逐されることになります。

自分が消費者の時に「もうちょっと便利なものがあればいいのになぁ」、「きっとみんなもここに困っている」と思ったから、始めたはずです。

ぜひ、言語化しましょう。

ここが言語化できていないなら、お客さんはあなたに共感してくれません。

スタディサプリが目指すモノ


一例をあげます。

僕は教育業界で働いています。株式会社リクルートが展開しているスタディサプリは、皆さんご存知ですよね。

予備校講師の授業を月額1980円で受けられるって衝撃的です。(リリース初期は月額980円)

2011年、全国数百名の受験生、数十名の教員や保護者を対象に調査を開始。「予備校に通いたいけれど通えない」層が約3割もいることがわかった。
「年間何十万円もの授業料は払えない」「参考書を買うのもためらわれる」という家計難に悩む高校生やその親たち。近くに塾や予備校がなく、どう勉強すれば良いかもわからない地方の受験生。
(中略)こうした「教育環境格差」という「不」を解消するという強い使命感と意思を持ち、新ビジネスを提案。
ー『リクルートすごい構創力』(杉田浩章)

実際に事業立案者の動機や本音の部分はわかりません。しかし、「教育環境格差を解消する」という言葉には、大義名分を感じます。

調査結果を使い、ロジカルでもある。非常にわかりやすく、誰もが共感できる内容です。

人は感情でモノを買う


繰り返しますが、「共感してもらう」というのが大事です。共感させるということは、相手の感情を動かすということ。

営業の細かいトークテクニックも必要ですが、まずは製作者の思いを伝えられるようにじっくり言葉を練りましょう。

たとえば、こんな商品があったとします。

  • 商品A・・・それなりに使えそう。でも、今後進化するかわからないし、誰が作っているのかわからない。
  • 商品B・・・まだ不便。でも開発者の情熱が感じられ、今後のプラン(夢)も伝わる。

絶対、Bを買いますよね? だって、おもしろそうじゃないですか。応援したいと思うはず。

明らかに優れていて価格も見合うならAを選びますが(理性で買う)、そうでなければ人は感情でもモノを買います。

共感で売れるのは中小企業まで

大前提として、この共感を得て売る方法は、相手が決済権者でなければ通用しません。

たとえば企業相手の商品を売る場合。担当者が共感しても、その担当者から決済権者への伝達にはあなたは関われません。熱量を伝えることができません。

必然的に、共感力で売る方法は、中小企業、個人向けの製品に限られると言えます。

大きな組織になると、採算性などでいくつも決済をもらわないといけず、非常に時間がかかります。あなたはそんなのを待つ時間はないはず。まずは自分のビジネスのサイズに合った相手と商談しましょう。

ベンチャー社員であれば、一個人のポジションを取る

実製作者が自ら売りにいく場合は、上記の通りです。

でも、営業担当の一社員はどう動けばいいのか疑問に思いますよね?

あなたが、サービスをリリースしたばかりのベンチャーの社員ということは、おそらく創業者(実製作者)に近い存在だと思います。

なぜ参加したのか? というところから伝えましょう。

これは一社員ではなくて、一個人というポジションを取るのが正解です。

くれぐれも「弊社としては」はなんて言葉は使わないように。

「私は〜」で十分。あなたの目から見ても、自社商品には足りないところばかりだと思います。

それはお客さんも同じ。足りないところを認めた上で、今後どういう進化を遂げたいのかを伝えるのです。

まとめ:売り手と買い手の壁を取ってしまう

「共感」の意味を引用します。

他人の考え・主張に、全くそうだと感ずること。

お客さんをあなたがビジネスに巻き込み、さらに志も一緒にできたら最高ですよね?

今の時代、代替品なんていくらでも見つかります。そんな中であなたが作った商品、それも作り立ての製品を買うんだからもう仲間です。

単に売り手・買い手の垣根を超えて、一緒の大きな課題を解決する同志になりましょう。

前回の記事で書いたように、市場に出たばかりの製品を買ってくれる層は確実にいます。彼らはビジネスマンとしても優秀な場合が多いです。

まずは彼らを共感させ味方につけていきましょう。

これから新商品を創る・広げるあなたにおすすめしたい書籍2冊

リクルート すごい構創力

本記事内でも紹介した本です。
「アイデアを事業に仕上げる9メソッド」という副題がついています。
新規事業を作り、展開を広げていく場合に必要な戦略が書かれています。
特に、前半の「0→1:不の発見」、「1→10:勝ち筋を見つける」は、これからビジネスを立ち上げようと考える人には必読の内容です。
日本で最高峰の営業力を持つリクルート。彼らの手法をうまく取り入れて営業かけていきましょう。


人は感情でモノを買う

サービスが成熟していない状態で営業するには、他者から共感を引き出す力は必須です。
この本は、営業における共感について絞って書かれてあるので、実践的な内容ばかり。
「誠実さを見せるには煽ってはいけない」、「絶対にいい商品だから売れると信じて疑わない」、「ファンを作るにはとにかく夢をたくさん語る」といった、空回りする誤解について詳しく書かれています。
聞き手の本音を引き出して、一緒にお客さんとサービスを作り上げていきましょう。

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